遠藤さんは「働きたくないけどお金は欲しい」の著者であり、プロ投資家です。その投資経験をベースに、経営者、上場企業役員、医者、弁護士、ビジネスパーソンなど、これまで1,200人以上の個人投資家を指導し「勝てる投資家」を数多く輩出されています。現在は投資しながら1年のうち半分は国内外を旅して自由を謳歌しつつ、次世代を担う投資家や事業の育成に力を入れています。大きく成果を出されている遠藤さんでも逆境の日々がありました。そんな遠藤さんに今までした失敗から何を学び、どのように復活して成功に至ったかを伺いました。
遠藤 洋(えんどう ひろし)
投資家、投資コミュニティ ixi(イクシィ)主宰、株式会社キープライム代表取締役。
1987年埼玉県生まれ。
6年前まで普通のサラリーマン、いまは投資家・自由人。東京理科大学理工学部電気電子情報工学科在学中の夏休み、なにか新しいことをやってみようと、家庭教師のアルバイトで貯めたお金を元手に知識ゼロの状態から投資をはじめる。すると、有名企業の株より小型株、分散投資より集中投資のほうが実は低リスク・高リターンであることを実体験。大学卒業後、ベンチャー企業に入社するも、投資で得た莫大な資金を元手に26歳で独立。
本質的な価値を見極め「1年以内に株価3倍以上になる小型株」へ集中投資するスタイルで、最大年間利まわり+600%、1銘柄の最大投資益+1,200%など、1銘柄だけでも億単位のリターンを達成。噂を聞きつけた資産家から「10億円を預けるから資産運用して欲しい」と頼まれたこともあるが、いまのところ外部運用はすべて断り、自己資金のみで運用している。その投資経験をベースに、経営者、上場企業役員、医者、弁護士、ビジネスパーソンなど、これまで1,200人以上の個人投資家を指導し「勝てる投資家」を数多く輩出。現在は投資しながら1年のうち半分は国内外を旅して自由を謳歌しつつ、次世代を担う投資家や事業の育成に力を入れている。
著書に『働きたくないけどお金は欲しい』(マネジメント社)がある。
©️ by Bob Takahashi 📷 by Yano Hidekuni 🎥 by Takuya Ogata
▼目次
- 現状に不満もないけど、なんか違うと思った社会人3年目
- 会社を立ち上げたら懲戒解雇になった件
- 同じ能力を持つ2人なら、切羽詰まっている方が成果を出す
- リスクを承知で行動している人は強く信頼できる
- この記事から学べる教訓
【1ページ目の内容】
現状に不満もないけど、なんか違うと思った社会人3年目
ーーー現在成功されている遠藤さんでも沢山の失敗をしています。何も順風満帆に現在に至ったわけではないというのは、先ほどのお話でもありました。これを聞いている方の中にも、チャレンジをして逆境に立ち向かっている方もいらっしゃるかもしれません。その逆境を過去に乗り越えた遠藤さんの失敗談をより深掘りして、人生のヒントにしていただければ幸いです。
遠藤さん:ありがとうございます。
ーーーでは遠藤さん、今まで数々の逆境や困難があったと思いますが、途中で挫けそうになったり、マイナスな精神状態になったときはありましたか?
遠藤さん:これはありましたね。会社員時代です。今でもよく覚えてますよ。会社員時代に、勤めて1年くらいは楽しいんです。3年目くらいだと慣れてきまして、「別に不満もないけど、このままでいいのかな。。」と思うようになりました。幸いなことに会社からも評価はされていて、年収も100万単位で毎年上がっていく感じだったんです。けれども、なんだろう…なんか足りないというか、満たされなかったんです。
当時、赤坂に住んでいたのですが、そのお家の裏に公園があるんですよ。夜に仕事が終わったあと、その公園に缶ビール持ってフラッといって、高いビルを眺めながら、うーん…みたいな感じでした。
ーーー夜に1人公園でお酒飲んでるとか、なかなかの不審者かもしれませんね。
遠藤さん:そうなんです。夜の22時とか23時とかです。
ーーー考え込んでいる感じですし、近寄りがたい雰囲気ですね。
遠藤さん:あそこ警備しっかりしていて、30分に一回警備員が巡回しているんですよ。
ーーーかなりの確率で声をかけられそうですよ。
遠藤さん:そうです。実際2、3回声かけられました笑。
ーーーこの人リストラされたんじゃないか。。というような心配で声をかけたかもしれませんね。
遠藤さん:その時はなんだろうな〜言語化すごい難しいんですけど、いま皆さんもしかしたら共感してくださる方いらっしゃるかもしれないですけど、今の環境って不満はないんだけども、なんか違うんだよなみたいな。なんか、本当にこのままでいいんだろうかみたいな。
ーーーしっくりきてない。。まあ、このまま行けるけども、このまま人生普通に終わってしまうみたいな感じですか?
遠藤さん:そうですね。普通に終わっちゃうというか、なんか未来が見えてしまったといいますか。
ーーーこのままの延長線の人生をある程度予測がついてしまったんですね。
遠藤さん:不満はないし、満足はしているんだけども。。でも!みたいな感じです。
ーーーなるほど。心の引っ掛かりがあった感じでしょうか?
遠藤さん:心の引っ掛かりはありましたね笑。
会社を立ち上げたら懲戒解雇になった件
ーーーその心の引っ掛かりをどのように克服していったのですか?
遠藤さん:やっぱり自分でやりたい!というのがあって、じゃあやってみよう!っていう行動ですね。行動するしかない。どれだけ自分の頭の中で悩んでても事態は解消しないですからね。なので、やるしかない。
ーーーその気持ちの切り替えができたのは、何かきっかけがあったんですか?それとも、悩みに悩み抜いて、もう面倒くさい!やるしかない!となったんですか?
遠藤さん:気持ちの切り替えですか。そうですね〜。きっかけは会社のビジネスコンテストで優勝したビジネスを、事業化させてもらえなかったことでしょうか。あ、だったら自分でやろうっていう風になりました。
ーーーそこでスイッチが入ったんですね。
遠藤さん:そうですね。で、ちょうどその時にエンジニアがいて、一緒にやってくれることになり、形になりましたね。
ーーーやっぱりそういうきっかけがあるんですね。行動した結果、壁に打ち当たりそこで気持ちがそういう風にやろう!って気持ちに。ある意味いい出来事ですよね。
遠藤さん:あと、会社を懲戒解雇なった時もちょっと挫けましたね。
ーーー遠藤さんでも懲戒解雇になるんですか。。
遠藤さん:実は会社って何の理由もなく社員を懲戒解雇には出来ないんです。会社が訴えられる案件になっちゃうんで。なので結果的に懲戒解雇ではなく自主都合退職になったんです。当時はヤバイけど面白いんだけど、どうしようみたいな感じでした笑。
ーーーさすがにその時は落ち込んだんですか?
遠藤さん:やや落ち込みましたが、落ち込んでもいられない状況でした。社長室で約4時間半くらい話したのですが、社長からは「いいのか?この部屋を出たら、君と会社の関係はもうこれまでになるよ。」と言われ、僕も「はい。。」といったやりとりをしまして。ドアを一回ガチャって開けて、一回パタンと閉めて、社長からは「今ならまだ間に合う」と。
ーーー社長も遠藤さんを引き止めたかったんでしょうね。
遠藤さん:迷いましたが、ありがとうございますと言って、社長室を後にしました。
ーーーそこはしっかり決断したんですね。
遠藤さん:話しが終わった時にはもう夜の20時半でした。次の日に朝から荷物をまとめて、メンバーに退職になる旨を伝えたら、え!?とびっくりしていました。次の日からもう自宅待機で、ヤバイ!家がないから家探さなきゃ!とかなり焦りました。それまで毎月振り込まれていたお給料が、急に振り込まれなくなって、家賃もかかるし、他にも色々とかかって。となると精神的にしんどいですよね。
ーーーそれはキツイですね。。